スタンプショウはかた2015で拾った私製カバーです。常々私は私製カバーの方が面白いと申し上げております通り、本便もまたその面白い典型例です。
これは一体何のカバーか、帰宅して調べましたらすぐにわかりました。大府郵便局さんの旧風景印の使用開始初日の記念カバーでした。今となっては作者が誰だかわかりませんが、熱い想いはひしひしと伝わってきます。
まず国鉄(当時)の入場券を貼って割印しています。ローラー印も押していますし、貯金で使う一行印も(なぜか2カ所)押しています。さらに裏面には当時流行ったディスカバー・ジャパン印(駅スタンプ)まで。昔から郵趣と鉄道の両方を嗜む方が多く、かくてここまでコンプリートにこだわる猛者が少なからずいらっしゃいました。
見た目がスマートではないとか、肝心の風景印初日というコンセプトが霞んでしまっているとか、そんな野暮なことを言ってはいけません。作者さんはふつうに風景印だけを押してそつなく済ませるには気持ちが納まらなかったのです。
「諸君、狂いたまえ」(吉田松陰先生)