スタンプショウ2019会場内の浅草郵便局臨時出張所に押印ボランティアスタッフとして詰めていました。会期中の3日間で史上最高の25,000人以上もの入場者があり、いずれの部署も初体験の規模に奮闘しました。自分は押印する側ですからとても行列に並ぶ余裕などありません。収友に預けたり、バックヤードで郵頼処理しているスタッフに押印を頼んだりと苦心してご覧いただけるものができました。人と同じことをするのが嫌いなので、製作の方針は極力「自分オリジナルの令和改元」です。
(1) 山口・防府仁井令局と宮内庁内局のコラボ
去る4月1日、令和の「令」の字が付く日本で唯一の防府仁井令(ほうふにいりょう)局の風景印を記念押印しました。その経緯はすでにご報告した通りです。その押印台紙に宮内庁内局風景印で令和初日印を追加押印しました。この押印台紙は10枚しか作っていません。しかも、手元に残したのはこの1枚だけ。同様品は他にありません。
(2) 技能認定書/押印技能1級
4月30日の夕刻、スタンプショウ2019交流会があり、その席上で認定書をいただきました。その日付が4月30日。これに5月1日の宮内庁内局風景印を押印して平成令和のサドルにしました。平成最終日に押印技能1級の認定をいただいたのはなによりのメモリアルになりました。
(3) フリースタイル切手展2019表彰状
作品「父を送る」に倉地選考委員賞をいただきました。表彰式があったのが5月1日。業務が逼迫していたので自分の表彰が終わると許可を得てその場を離れて臨時出張所にトンボ返り&宮内庁内局風景印を押印しました(なので受賞者の集合写真に私は入っていません)。令和初日に表彰とは記憶に残るありがたい出来事でした。
(4) 令和の典拠
阪口安弘さんに天理大学のチラシを事前にご恵送いただいていました。これに5月1日の宮内庁内局風景印を押印しました。同じチラシを持ち込まれた方が数名いらっしゃいましたけれど3人を上回ってはいないと思います。
(5) 貝淵純子デザイナー直筆サイン入りカード
押印業務で身動きできない私のことを哀れんでか谷之口勇さんが恵んでくださいました(笑)。直筆サイン物大好きな自分にはお宝そのものです。なお、フィラテリー展の小型印は、申請時にはまだ新元号が決定していなかったことを示す意味あるデザインになっています。
(6) 皇居のパンフレット
事前に大沢秀雄さんから送って頂いていた皇居のパンフレットに天皇陛下在位30年記念切手を貼って記念押印しました。同じ日付では芸がないので日本語版と英語版で日付を変えました。
(7) 500フィラ券
ボランティア・スタッフの謝礼の一部がフィラで支払われました。これもよくあることながら発券日が4月30日と5月1日。そりゃあ記念品にするでしょう。
(8) ホテルスタンプとのコラボ・カード
たまたま泊まった浅草セントラルホテルにホテルスタンプがあるのを発見。帝都大東京における国際観光都市浅草に、まさか昭和の名残が現存していたとは!。しかも雷門にスカイツリーという直球ど真ん中のベタな図案(笑)。手持ちの予備はがきに急きょ押印し、浅草局の風景印で平成最終印を押しました。
(9) Hさんありがとう!
フリースタイル切手展出品作品「父を送る」を見て感動されたHさんがご恵送くださいました。滅多にアルバムリーフ作品を作らない私ですが、こういうご縁があるなら年一くらいはやってみようかなと思い始めています。神田局 1.5.1の引受時刻証明便0-8印です。ありがとうございました。
(10) Margin No.5~8/Mail & Postal Art作品
シール切手の耳紙を使ったコラージュ・プロジェクト「Margin」(耳紙の意)シリーズです。左下は柴田公子さんからご提供いただいた耳紙を使い、3月に実逓投函して作ったシリーズ最初の試作品です。パーツを細切れにし、カラートーンをあえて統一しないようにしたもので、あだ名は「ミックスピザ」(笑)。同時に作った作品Margin No.4は柴田さんの元に送らせていただいています。
大判はがきを使ったものの、いまひとつ納得ができませんでした。そこで同一規格品を4枚田型に組み合わせることでひとつの作品空間を形成することにしました。パーツは同じく細切れでブルートーンに変えたもの、大きめのパーツで淡いトーンとミックストーンと変化をつけました。追加の3枚はいずれも平成最終印、令和初日印の記念押印です。
(11) Mother’s April/Mail & Postal Art作品
父は亡くなる1ヶ月前まで健在でしたので郵趣作品「父を送る」にまとめることができました。しかし、母は寝たきり生活のため自分ではもう字も書けません。なので父とは違ったアプローチを考えました。
母は週2回の訪問入浴サービスを受けています。その際、入浴前後のバイタル測定値とともに観察記録メモを残してくださいます。これを捨てずにMail & Postal Art作品作りの素材として利用することにしました。一月分をA4判用紙に並べて貼り、右上に当該月最終日の郵便印を押してもらっています。左上の余白はいずれタイトルなり説明文を入れます。今年1月から始めて12月まで12枚でひとつの作品を形成する計画です。平成から令和に切り替わる時期の母の生活記録です。
(12) オマケ
日本・フィンランド外交関係樹立100周年記念 ムーミン切手展の小型印は、その使用開始初日からムーミンの「ン」の字の一画目の写りが芳しくありません。意識して強めに押印していましたが「ムーミノ」としか読めない印影がほとんどです。「フィンランド」の2つの「ン」は鮮明なのが対照的です。印顆を見た限りでは特に彫りが浅いようにも見えず、なんとも不思議な現象でした。