おや、この切手のデザインも中丸ひとみさんですね。相変わらずいいデザインですねえ。
ぱっと見でいいなとピンとくるものはだいたい中丸さんの仕事です。35年以上の収集歴を持つ自分ならではの感じ方だと思うのですが、中丸さんが日本切手のイメージを確実に一新されたように思います。
さまざまなタッチの絵を描きわけられる腕の確かさよりも、どのデザインにも共通の間(いわゆる空白部分)が感じられまして、それが感覚的に心地よいのです。見ているこちら側のメンタルにすっと寄り添ってくるような、そんないい感じの間を感じます。これは生まれつきの空間感覚、個性というものなのでしょうね。
第2回野口英世アフリカ賞も、なにげなく見えますが、他の切手デザイナーさんたちと比べてほんの少し背景の空間面積が広い。ささいなことのようですが、その分より広がりを感じます。また、シート地のレイアウト(編集デザイン)もしっくりきます。グリーティング切手の賑やかなデザインとは対極ですね。たいへんよいと思います。
ぜひとも日本切手の向上のために、できるだけ長い期間にわたって活躍していただきたく存じます。期待しています。