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1円62枚貼り実逓カバー

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2013082601

 facebookで1円切手の多数貼りカバーの話題が出ましたので私も一通ご披露いたします。平成元年11月11日、ゾロ目日付の時に川崎局で差し出されたものです。これには若干の説明が必要ですね。

 1枚の薄い宛名紙を表裏から挟むように1円切手が貼ってあります。実際はフルシート(縦10×横10枚の100面)を二つ折りして紙を挟み込んだものです。宛名紙が見えるように38枚を切り取り、1円切手62枚を糊付けして封筒形状の出来上がりです。サイズは洋形4号封筒(縦235×横105mm)とほぼ同じという技ありです。
 切手そのものを封筒に仕立てたこのアイデアを実行してくださったのは横浜の橘恵一さんです。もう四半世紀の時間が流れましたが今でもお元気でしょうか。
 詳しく見てみましょう。表面は30枚30円、裏面は32枚32円で合計62円です。当時の第一種郵便料金62円なのでぴったりです。当時のはがき料金は41円、押印できる消印の種類数は「1単位1種」の原則に従えば1種のみです。よって表面の櫛型印か裏面の和文ローラー印か、そのどちらか一方しか押せない・・・というのが本当です。
 しかし、これも抜け道があって、表面を押印後、裏面はわざと未押印のままポスト投函したのではないかと想像されます。それは表面右上に自動取り揃え押印機の専用消印である和欧文機械印が押されているからです。そして裏面が未押印だったことに郵便課の職員さんが気付いて和文ローラー印で抹消したのでしょう。ローラー印が一列一行押しになっていて、これは郵趣家は普通はやらない押し方だからです。

 表面40枚、裏面40枚になるように調整すれば今でも同様のカバーを自作&発送することができます。ただし、1単位1種(今は50円ごとに消印1種)を厳密に守ってくださいね。
 さらに風景印や小型印も鮮明に見えるように考慮すれば、1円ではなく3円切手を使うことをお勧めします。最低27枚使いさえすれば第一種郵便料金80円をクリアできます。それより多い分は単なる過納ですから問題ありません。サイズと重さ、そして中に挟む紙の大きさや色合いもうまく調整してみてください。


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