寄贈品のFDCの束を検分していて発掘しました。鳥シリーズ「うぐいす」に枚岡郵便局の風景印が押されています(大阪府東大阪市)。ここは桜の名所なので初日指定局に選ばれました。これにさらに太宰府郵便局の風景印が押印されていたので手が止まりました(福岡県太宰府市)。このカバーを作った人よ、いくらなんでも素っ気なさ過ぎるじゃないか。
太宰府に左遷されることになった菅原道真が屋敷内の梅の木との別れを惜しんで読んだ句があります。その梅は一夜のうちに太宰府まで飛んで行き根付いたとの伝説があります。これを飛梅(とびうめ)と言い今も太宰府天満宮の神木とされています。作者はそれを知って2局をコラボさせたのでしょう。それならそれで、その旨の説明書きぐらいカバーの中に入れておいて欲しいものです。
厳密にはどちらの局を先に押したのかはわかりません。しかし、飛梅を意図したものであれば、まず最初に枚岡局で押印、その後に飛行機で伊丹空港から福岡空港に移動し、さらに西鉄で太宰府局に着いたものであって欲しいと思います。昭和39年2月1日の当日中に押印可能なのは、この当時は大阪・福岡間は飛行機以外に移動手段はありません、それも高い航空料金だったはずです。
わかる人だけがわかればいい、そんな旧時代の作法は困ります。現に意味が理解されず雑カバーの中に紛れ込んでいたのですから。
主なしとて意味ぞ忘れそ?。